November 09, 2011

学習会「ヌングン島のズンブン」

昨日は、
小雨が時折落ちる天気でしたが、
竹富島ゆがふ館の学習会
「ヌングン島のズンブン」を開催しました。

ご参加いただいた7名のみなさまと共に
竹富島の観光スポットを巡りながら、
竹富島の
先人の知恵を学びます。

テードゥンムニ(竹富島言葉)によるタイトルの
ヌングンとは平べったい島のこと。
サンゴ礁が隆起してできた島で、
山や川がなく、お米がとれない島のことを言います。
竹富島をはじめ、波照間島、黒島、新城島、鳩間島を指します。
一方、
ズンブンとは知恵のこと。

ヌングン島の人々は、
西表島や石垣島、小浜島などの
タングン島(山や川がある島)に比べると、土地は痩せており、
自然から受ける恵みもごく限られていました。
そのため、
ズンブン(知恵)を絞って自然と対峙してきました。

ご参加いただいた7名の参加者をはじめ、
解説していただいた
竹富民芸館長 島仲由美子さま
喜宝院蒐集館長の上勢頭芳徳さま

所用で解説することは叶いませんでしたが、
最後まで解説に向けてスケジュールを調整していただいた
新田観光代表 新田長男さま

一般参加にもかかわらず解説にご協力いただいた
竹富島まちなみ調整委員長の大山榮一さま。

環境省那覇自然環境事務所石垣自然保護官事務所、
竹富町教育委員会の方々。

その他、ご協力いただいた大勢のみなさまに
深く感謝申し上げます。

(ta)

まずは、
竹富島ゆがふ館の“うつぐみ”のパネルを
参加者に解説します。

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竹富島を語るうえで欠かすことのできない言葉で、
竹富島の先人たちの叡智の結集である
“うつぐみ”ということば。
様々な解釈がありますが、
「みんなで心を一つにして島を発展させる」精神
と解説をさせていただきました。

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集落へと至る道、ホーシ道では
デイゴについて紹介しました。
現在、沖縄で枯死が大きな問題となっているデイゴですが、
竹富島のデイゴを救おう!実行委員会をはじめとする
竹富島での取り組みも紹介させていただきました。

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東のスンマシャーを抜けると集落へと入ります。
ホーシ道沿いに面した啓蒙台と東パイザーシ御嶽
を紹介しました。

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啓蒙台は、竹富島の学校教育の礎ともいえる碑で、
今回、前新透先生と『竹富方言辞典』が、
第59回菊池寛賞を受賞されましたが、
この碑の精神が受賞に導いたとも考えることができます。

竹富島に28あるといわれる御嶽のひとつ
東パイザーシ御嶽は、
竹富島を創った神、
シンミンガナシが最初に降り立った岩を祀っています。
ここでは、
神口(カンフチ・御嶽での祝詞)と
願口(ニガイフチ・井戸や火の神での祝詞)が
竹富島には存在し、今もなお神司が継承していることを
紹介しています。

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続いて、
重要文化財「旧与那国家住宅」へと向います。
日本最西端の重要文化財建造物の旧与那国家住宅
を通じて、竹富島の家屋を紹介します。
さらに、
竹富島のまちなみ保存の活動を担う
竹富公民館の下部組織である、
竹富島まちなみ調整委員会について、
大山榮一さんに解説していただきました。

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続いて、
八重山における歴史の分岐点になった、
オヤケアカハチ戦争との密接なかかわりがあると
云われるトゥールングックとトゥンナーカーへと向かいます。
昔の観光ガイドブックに掲載されている“豊見親城”のことや、
トゥンナーカーの伝承についてご紹介しました。

世持御嶽とならび、
竹富島の史跡が集中するンブフル丘では、
ンブフルの丘の名前の由来や、
水道記念碑、人頭税廃止100周年記念碑、
かしくさや うつぐみど まさりょうるの碑、
鍛冶屋の御嶽、さらにンブフルの石畳について
みなさまにご紹介しています。

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さらに、
竹富島最大の井戸であるナージカーと、
竹富島の島立ての6つの神のうちのひとつ
仲筋御嶽。
島創りの2神が祀られている
清明御嶽へと足を運びます。

仲筋御嶽では、
竹富島で行われている参拝、
「2礼 2拍 1礼」を参加者のみなさまと一緒に行いました。

1時間ほど休憩のあと、

安里屋クヤマの生家の紹介を行ったのち、
なごみの塔を経由して
竹富民芸館を訪れます。
竹富民芸館では、
竹富町織物事業協同組合理事長で、
竹富民芸館長でもある島仲由美子さんから、
竹富島の織物について解説していただきました。

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伝統工芸品に指定されている八重山上布や八重山ミンサーの
紹介をはじめ、
八玉・九玉のヒジリウチクイの意味、
さらにバショウの糸にも触れてみました。

竹富民芸館を後にした一行は、
竹富島西集落住民のコミュニティーの場である
いんのた会館を訪れ、3つの集落がそれぞれ独自の活動を行い、
さらには竹富公民館の活動を支える三支会について紹介しました。

そして、竹富島観光の目玉ともいえる新田観光を訪れます。
残念ながら、
新田長男代表は所用につき解説することができませんでしたが、
竹富島における企業のあり方などをご紹介させていただいています。

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新田観光マスコットのニッタンの前で解説しています。
後ろに見えるのは竹富島最古の建造物(1865年築)である場儀納屋(バギナヤ)

そして、
竹富島の民俗資料館の喜宝院蒐集館を訪れます。
わずか10分程度の解説でしたが、上勢頭芳徳館長は
丁寧に参加者に民俗資料を説明してくれました。

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喜宝院蒐集館には、貴重な民具類やパナリ焼も展示されています。

喜宝院蒐集館を出たところで15時を過ぎていたため、
残念ながらタイムアップ!
西のスンマシャーと西桟橋へは訪れることができませんでした。


今回の学習会は天候も芳しくなく、
順路も詰め込みすぎてしまい、
最後までご案内することができませんでした。
それにもかかわらず、
アンケートではまた参加したいとのご意見をいただきました。

また次の機会に改めて、
「ヌングン島のズンブン」シリーズを実施いたします。

ご参加いただいた皆様、
まことにありがとうございました。


投稿者 takidun : November 9, 2011 11:07 AM