October 08, 2011

竹富島の伝承の地を歩く

昨日は、竹富島ゆがふ館による学習会
「竹富島の伝承の地を歩く (part1)」
を開催いたしました!

今回の学習会では、
『竹富島誌―民話・民俗編―』の記述を中心とした
竹富島で語り継がれている地を訪ね、
先人の営みの跡を実際に目で見て、
伝承を深く理解することを目的としています。

今回の学習会で訪れる地は、
かなりディープでマニアックな場所であるので、
ご参加いただく方は居られるだろうか・・・。
と大変気になっていたのですが、
いざ開催となると、17名の方にご参加いただきました。

今回の学習会にご協力いただきました、
講師の阿佐伊孫良様をはじめ、
『竹富島誌―民話・民俗編―』の転載を快諾していただいた
上勢頭芳徳様、上勢頭同子様、

さらに伝承の地を管理もしくはゆかりのある
前新正貴様 (花城井戸)、赤山喜介様 (赤山王の墓)
上勢頭保様 (シムザーシ御嶽)、松竹荘の皆様 (シュウラムイ御嶽)
宇根勝末様 (宇根屋の観音像)、東風平淳子様 (真知御嶽)
野原政紀様 (横目屋の古墓)、小山静様 (マサカイの拝所)
安里弘康様 (安里クヤマの墓)

また、学習会に同行していただき、
解説にご協力くださいました
内盛正玄様、内盛スミ様、松竹昇助様

そしてご参加いただいた皆様に、

この場を借りて深く御礼申し上げます。

どうもありがとうございました。

(ta)

さて、
今回はパート1と題し、
島北部を中心とした伝承の地を巡ります。

講師は、
竹富公民館長、NPOたきどぅん事務局長を歴任し、
現在は竹富老人クラブ会長、竹富町史編集委員も務める
阿佐伊孫良さんにお願いしています。


まずは、竹富島に一番最初に訪れた島立ての神である
他金殿(タキンドゥン)が上陸したといわれる「イシャーグチ」を訪れ、
さらに竹富島で最初に掘られた井戸と伝えられる「花城井戸」見学します。

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残念ながら、町の史跡に指定されている「新里村遺跡」には入ることは
できませんでしたが、
参加者の皆様には、イシャーグチ、花城井戸、東西新里村
の位置を把握していただきました。

続いて、外周道路を西へと向かい、
平家の落武者伝承として知られる「赤山王の墓」へ向かいます。

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途中で宇根屋・浦底屋の墓(通称:トゥクル)にも足を運びました。

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赤山王の墓 (墓碑は上勢頭亨が据えたと云う)

現在、赤山王の大祭として、毎年10月11日と2月11日に
親戚縁者が集い、赤山王の遺徳を忍んでいます。

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続いて、島北端の美崎へと向かいます。
ここは昔竹富島の出入口、いわゆる桟橋があったところで、
アイヌソイ・イルヌソイに住むネズミの結婚の伝承や、
老婆に似た石、アーパー石の伝承がのこされています。
ここでは、参加者で「アーパー石のユングトゥ」を謡いました。

さらに、竹富島最大の偉人である西塘大主ゆかりの地と
伝えられる「坊主墓」「シムザーシ御嶽」を訪れます。

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竹富島の最大の謎のひとつ「坊主墓」について、参加者も興味津々です。
残念なことに、墓石の上に据えられている“宝珠”は、一昨年の台風で
二つに割れてしまっており、今回の写真ではお見せすることができません。

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シムザーシ御嶽では、御嶽に由来のある「ヤマカチニアヨー」を、
阿佐伊孫良さんが謡ってくれました。

ここで午前の部は終了。
世持御嶽で休憩をとったあと、
シュウラムイ御嶽へと向かいます。

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シュウラ(強くする)ムイ(森) “強化の森”と
『竹富島誌』では解釈されているシュウラムイ御嶽は、
松竹荘の北に位置します。
現在は松竹屋で管理されており、
今回は特別に見学させていただきました。

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引き続き、宇根屋の観音像を見学します。
現在、宇根屋本家の管理を任されている
宇根勝末さんは、竹富島の正装、
アイヂシン(藍で染めた着物)を着て出迎えてくださいました。

さらに、
真知御嶽に足を運びます。
竹富島の祭りにも訪れる真知御嶽では、
竹富公民館長を務めた阿佐伊孫良さんの解説にも熱が入ります。

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そして、今回の学習会の目玉のひとつに挙げられる、
「横目屋の古墓」を訪れます。
この墓には“大浜タナジャラジラバ”として謡われている、
大浜タナジャラがこの墓を造り、そして眠っていたと云われています。

大浜村からやってきたタナジャラが、竹富島の花城村で妻を娶り、
ナイヌピーをパギダマ(分け前)として譲られるという伝承とウタがのこされています。
現在、横目屋の墓は別の場所に移されていて空墓ではあるものの、
竹富島の歴史を知るうえで重要な人物である“大浜タナジャラ”のゆかりの地として、
大勢の方に知ってもらいたいということで、今回の順路に加えています。


その後、真栄節に唄われるマサカイの拝所、
安里屋ユンタの主人公、安里クヤマの墓を訪れました。

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13か所の伝承の地を巡ったのち、
ゆがふ館で今回の学習会を振り返りました。

皆様からいただいたアンケートからは、

・ 島人と触れ合うことができてよかった(石垣在)
・ 個人では行くことができない所を観られて良かった(竹富在)
・ 場所によってはきちんと保存されているところと、
  放置されているところがあったことが分かった(石垣在)
・ 竹富島の方の島の文化、伝承へのかかわり方。
  より島を身近に感じることができた(石垣在)
・ 専門用語が難しかった(石垣在)
・ 高齢の参加者のために交通手段も検討してもらいたい(竹富在)

ほかたくさんのご意見、ご感想をいただきました。

次回の「竹富島の伝承の地を歩く」でも勿論のこと、
その他の学習会でも参考にさせていただきます。

投稿者 takidun : October 8, 2011 11:06 AM