~ 火難、水難、荒風、大風に遭わせないでください。
韮(ニラ)のように本も根も強くあらせてください。 ~
防災祈願の祭でもある十月祭は、
別名、“高火の願い”とも云い、
旧暦10月の「みずのえ」の日取りで執り行います。
祭主の竹富公民館執行部と神司は、
真知御嶽、国仲御嶽、清明御嶽を参拝し、
自然災害や火災などの人災が起こらぬように祈願します。
十月祭では、
火を灯さない線香も供えます。
これには、
災い(火)を起こす(灯す)ことなく過ごせますように。
との願いが込められています。
清明御嶽の祈願を終えたのち、
神司は、それぞれが所属する御嶽を参拝します。
6人の島立ての神々が祀られる六山(ムーヤマ)のひとつ、花城御嶽
十月祭では、男性は立ち入ることを許されていない聖域で、
女性も年に僅か5回しか立ち入ることのできないウブ(神殿底)に入ります。
ウブ入りは、
1.十 月 祭
2.ナーキヨイ (新暦12月頃:蒔いた種子の成育祈願)
3.二 月 祭 (新暦 3月頃:蒔いた種子の成育祈願)
4.四 月 祭 (新暦 5月頃:粟の初穂が無事に収穫できるよう祈願する)
5.プ イ (新暦 7月中旬~8月上旬頃:豊穣の恵みを感謝する)
に行われ、
十月祭、二月祭、四月祭の際、
ウブでの祈願に差し出す供物は、神司が用意します。
ウブでの祈願後、
僅かばかりの供物を口にし、
拝殿に移動した氏子たちは、
あらためて供物をいただき、竹富島の安寧を願います。
(ta)