August 17, 2008

もう一つの“アンガマー”

 ショーロも終え、竹富島は日常通り穏やかな時間が流れています。
今日は風もあり、厳しさも少し和らいだ日差しとともに観光客を迎えています。
 ゆがふ館にご来館される方々は、風通りのよいゆんたくコーナーで
お茶を飲みながらのんびりとくつろがれています。


 ショーロの最終日(送り日)、有志が集って竹富島のとても大切な
人の供養を行っています。
 竹富島の伝統文化の継承において欠かすことのできない、
故上勢頭亨翁ならびに祖霊への供養です。

 上勢頭亨翁は、竹富島の日本最南端のお寺及び竹富島の民俗資料館である
「喜宝院蒐集館」を設立され、さらには竹富島の民俗を知る上でバイブルとも云われる
『竹富島誌』(民話・民俗編、歌謡・芸能編)の著作としても知られています。

 竹富島にはジーキョンギンとバラシキョンギンの二つの狂言が存在し、
前者は神に捧げる厳粛な狂言、後者は笑いをかもしだす即興の狂言であることや、
竹富島にはいくつもの神口(カンフチ)と願口(ニガイフチ)が残されており、
この神歌が数十編も残されていることを熱く語る上勢頭亨翁について、
沖縄民俗学の権威であり、琉球王国の由来と歴史を探るには欠かすことのできない
『おもろそうし』の解読、翻訳で知られる外間守善先生は、
「私はもう完全に上勢頭さんと竹富島という島に圧倒されてしまった。」
と述べられています。

 こうした神口、願口ばかりでなく、芸能、伝承、古謡、民芸など
多くの竹富島の伝統文化を記録し、
私たちにしっかりと継承された上勢頭亨翁に対してへの心配りをされています。

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 先人を慈しむ思い。
 竹富島の“目には見えない”素晴らしい世界です。

(ta)

投稿者 takidun : August 17, 2008 01:15 PM
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