November 23, 2006

第11回島だて学校「古謡をうたおう!』

11月21日20:00から、まちなみ館で第11回を迎える島だて学校を開催しました。
種子取祭まで祭事が目白押しだったこと、また、台風13号の襲来により、久々の開催。

そして、今回は「古謡をうたおう!」

竹富島に古くから伝わる古謡。
「歌でぜーんぶわかるさぁ。」
と、まっちゃんおばあは言います。
そこには、竹富島の生活に根ざした事柄が色濃くうたわれているのです。
去る11月11日に行なわれた、第20回竹富町古謡発表*において
竹富島からの出演者が披露した「家ぬかざい」と「あーぱーれ」を中心に
竹富島の古謡を学びました。
「家ぬかざい」では家の美しさへのこだわりや
茅葺きの家作りの様子が順序だてて歌われており、
屋敷を新築したときに「あーぱーれ」とともにカリー(嘉利)の歌としてうたわれる
大変めでたいものです。
また、新築祝いのときに必ず行なうのが“ユシトゥンガナシ”。
家を作るということは、とっても大変なこと、
“ユシトゥンガナシ”の神様の力をお借りして初めて成し遂げられること。
島の人の言葉にこんなのがあります。

 「ユシトゥンガナシは木の神様。
  ヤーを新築する時に幸せや健康を祈る儀式でつけるのよ。
  大事な記念だから、ずっと飾っているのよ。
  時々見上げて“あの時はあんなだったっ”って思いだすの。」

ユシトゥンガナシの木の神様が宿るのは、木の枝と茅を束にしたもの。
木の種類はフクギ。
日の出前に東向きのフクギから2本の枝を取り、茅3つかみと合わせて束にします。
フクギの枝と茅はユシトゥンガナシの木の神様の宿る場となり、
家を守るお守りとして、中桁に結びつけます。

また、私たちの世代には茅葺き建築に携わったものがいません。
屋敷をそれぞれの構成しているものの名前を聞いても、いまいちピンとこないのが事実。
そこで、今から18年前の1988年、場儀納家の茅の葺きかえを行なった時の
貴重かつ、なつかしい記録映像を鑑賞しながらじっくりと臨場感あふれる説明を受け、
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先輩方が歌う歌についていき、
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心地よい響きに酔いしれました・・・

また、「家ぬかざい」「あーぱーれー」の他に、
お祝いの席で必ず歌う、「霧下あよー」も習いました。
この歌は、八重山の中でも大変貴重なもので、
竹富島にしかない、竹富島自慢の一曲。
今ではあまり歌われなくなってしまいましたが、竹富島にだけ伝わるこの歌は代々伝えていくべき貴重なものにちがいありません。
昔は、庭いっぱいに人が集まり大太鼓に合わせてうたったそうです。

*竹富町古謡発表会
竹富町民俗芸能保存会主催の、各地に伝わる古謡の継承・発展させることを目的としており、2006年11月11日に行なわれた第20回竹富町古謡発表会は、波照間農村集落センターを会場として開催された。

○家ぬかざい

1  たきどぅんぬ ういなか   アーシタレレイ 
   なかだきぬ ましじに    アーシタレレイ ウムイブナル

2  なんじゃやゆ つくりょうり アーシタレレイ 
   くがにやゆ したてょーり  アーシタレレイ ウムイブナル

3  ぱらくばり   みりばどぅ   アーシタレレイ 
   なないやーい  するゆてぃ   アーシタレレイ ウムイブナル
 
4  きたくばり   みりばどぅ   アーシタレレイ 
   なないやーい  するゆてぃ   アーシタレレイ ウムイブナル

5  すばてぃんだま いしじし    アーシタレレイ 
   ましじだま   ふだみし    アーシタレレイ ウムイブナル

6  しるがにや   ぱらたてぃ   アーシタレレイ 
   あかがにや   きたうき    アーシタレレイ ウムイブナル

7  なんじゃしや  うたてぃし   アーシタレレイ 
   くがにしや   んにうき    アーシタレレイ ウムイブナル

8  まるがにや   きしかき    アーシタレレイ 
   さばんぱにや  ゆつるし    アーシタレレイ ウムイブナル

9  ましぬがや   ふきてぃし   アーシタレレイ 
   ひきがにや   うすてぃし   アーシタレレイ ウムイブナル

10 やまとぅから  くだたる    アーシタレレイ 
   やしるから   くだたる    アーシタレレイ ウムイブナル

11 くがにぱる   ぴきてぃし   アーシタレレイ 
   いちゅふびる  しみてぃし   アーシタレレイ ウムイブナル

12 いらだふや   しきてぃし   アーシタレレイ 
   しるだふや   すみてぃし   アーシタレレイ ウムイブナル

13 あやだふや   うすいし    アーシタレレイ 
   くるだふや   しみてぃし   アーシタレレイ ウムイブナル


(訳)
1  竹富の 上に  あーしたり 
   仲嵩の 頂上に  あーよくやった 想い姉妹神よ

2  銀の家を 作られ  あーしたり 
   黄金の家を 仕立てられ  あーよくやった 想い姉妹神よ

3  柱配りを 見れば  あーしたり 
   七重八重に 揃って  あーよくやった 想い姉妹神よ
 
4  桁配りを 見れば  あーしたり 
   七重八重に 揃って あーよくやった 想い姉妹神よ

5  すばてぃん玉を 磁石にし あーしたり 
   真粉玉を 踏み石にし あーよくやった 想い姉妹神よ

6  白金(槇木)は 柱にし あーしたり 
   赤金(いく木)は 桁におき あーよくやった 想い姉妹神よ

7  銀(槇木)は 悦にし あーしたり 
   黄金(いく木)は 棟におき あーよくやった 想い姉妹神よ

8  丸金 垂木 あーしたり 
   すすきで 桟にし あーよくやった 想い姉妹神よ

9  上質の茅で 葺いて  あーしたり 
   引金で 押さえて  あーよくやった 想い姉妹神よ

10 大和から 下った  あーしたり 
   やしろ(山城)から 下った  あーよくやった 想い姉妹神よ

11 黄金の針で 突き上げ  あーしたり 
   絹糸(上等なすばらしい糸)で 締めて  あーよくやった 想い姉妹神よ

12 いらだふ(甍串)を 敷いて  あーしたり 
   いるだふ(白茅束)を 積んで  あーよくやった 想い姉妹神よ

13 あやだふ(綾竹)で 覆って  あーしたり 
   くるだふ(黒縄)で 締めて  あーよくやった 想い姉妹神よ

投稿者 takidun : November 23, 2006 02:34 PM
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