September 28, 2006

9月の自然のお話し2

台風が去り、島は涼しくなりました。
台風ですっかり緑が吹き飛ばされましたが、
いまは、芽吹きがあちこちで・・・
新緑が待ち遠しいですね。

そしてこのころは、ソテツが実を付ける時期です。
朱色の実が赤々と実るのでしょう。

「ムチマイシイチ*は、蘇鉄大主*が馬艦船*に乗った時に
 「大風なので避難します。」ってごまかして慶良間まで行って、
 そこから持ってきたんだよ。
 舟底に隠してね。
 おかげで食糧難の時も助かったさぁ。
 十五夜祭がすんだら獲ってもいいよ。」


*ムチマイシィチ
 ソテツは島の言葉でシィチと言います。ムチマイは餅米のこと。
 竹富島にはモチモチした食感のムチマイシィチと、普通のシィチがあります。
 ソテツの実は、大正末期から昭和初期にかけて起きた昭和恐慌の時や、
 戦中・戦後の食糧難の時も、味噌やおかゆにして食べ、飢えをしのぎました。
 17世紀末から18世紀にかけて首里王府の役人を務めた蔡温(さいおん)は
 飢饉に備えて強制的な植樹を行わせ灰汁抜きの仕方や食べ方も細かく指導したと言われています。

*蘇鉄大主中国に国書や貢ぎ物を運ぶ進貢船の船頭を務めていた。
 竹富島の西表家の祖先、松峯大主さんのこと。
 西表家では、大主の霊を奉り、大主が航海の安全を祈願した馬艦船の掛け軸を信仰しています。

*馬艦船
 沖縄島や宮古諸島、八重山諸島を往来した中国式の帆船のこと。

投稿者 takidun : September 28, 2006 04:43 PM
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