May 10, 2006

『テードゥン昔ムヌンガタイ』と『竹富島古謡集 祭りの歌』

5月10日、竹富小中学校図書室にて。
島の子供たちが、お年寄りから聞いた竹富島に伝わる昔話をもとに描いた絵を使った絵本『テードゥン昔ムヌンガタイ』と、竹富島の神事で歌われる古謡を収めた『竹富島古謡集 祭りの歌』を竹富島小中学校に贈呈しました。
絵本作りに参加した子どもたちの代表、小学6年生の仲村渠莉紗さんからは「年間120冊の読書を目標にしていて、この絵本もそのうちの1冊としてもっともっと読書に親しみたい。」、中学2年生の宇根東杜君からは「絵本の絵を描くという機会に巡り合えたこと、またその絵が使われている絵本ができてうれしい。」と感謝の言葉をもらいました。
また、富村校長先生からは「欲しいな、作れたらいいなと思っていた本ができてよかった。勉強よりも大切なことが詰まっているこの本は、学校の宝、家の宝、島の宝です。」というたいへんうれしい言葉をいただき、この活動が大変有意義であったことを確認することができました。
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贈呈の様子

また、昔話・古謡ともに、かつての島の生活から生まれたものであり、本土復帰のころから変化してきた生活様式の中ではこの無形の文化遺産の継承が困難となっているのは事実ですが、竹富島ではすでに独自に様々な活動を通してその継承に努力を行っています。今回製作したこの2冊の本が、これらを知る機会を増やし、また、練習や先輩方とのコミュニケーションの道具として活用し、島の活動に役立つものとなると考えています。
(関連記事 http://blog.takidhun.org/)

●絵本『テードゥン昔ムヌンガタイ』
 ・親孝行のスズメと親不孝のコウモリ:テードゥンムニ付き
 ・マジューヌぬ火鉢(ピーヤチ):テードゥンムニ付き
 ・竹富島の夜明け…学校のはじまりのおはなし
財団法人まちづくり市民財団の助成を受け、竹富公民館・竹富老人クラブ・竹富町立竹富小中学校・喜宝院蒐集館・竹富小中学校PTAの協力により、島の文化遺産の継承・世代間コミュニケーションの促進、継承の記録とコミュニティの活性化につなげるものとして製作しました。
このプロジェクトは竹富島の無形遺産の顕在化や保存・継承において大変有意義なもとなりました。
成果物としての絵本が島民全体の楽しみとなり、それをきっかけに今後このプロジェクトを定着化・発展させることを目指すきっかけとなりました。
また、徐々にその姿を消そうとしているテードゥンムニ。その継承にも役立てるために意訳を掲載しましたが、話し言葉であるテードゥンム二のユニークさやニュアンス、口承の利点である臨場感を活字で伝えるには限界があるため、この絵本を使ったイベントやコミュニケーションツールとなる可能性があるのではないかと考えます。

●『竹富島古謡集 祭りの歌』
 ・世迎い:とぅんちゃーま
 ・豊年祭:道歌、大みしゃく
 ・種子取祭:世乞い道歌、巻歌、しきどうよ、いぬがだにアヨー、根下りユンタ
日本旅行業協会の助成を受け、絵本と同様、島の文化遺産の継承・世代間コミュニケーションの促進、継承の記録とコミュニティの活性化につなげるものとして製作しました。
お年寄りから古謡を習う練習会では、お年寄りと若者が一緒に歌うことにより世代間の隔たりがなくなり、世代間の交流が活性されました。
また、今回発行した古謡集は、古謡継承のための練習鵜テキストとしてはもとより、絵本と同様、世代を超えたコミュニケーションのツールとして役立つ可能性をもっています。

投稿者 takidun : May 10, 2006 04:43 PM
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