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~ 竹富島ウェブログ. ~

 

2015年08月のブログ記事

2015年8月31日

バヤケーラ コンドイ展開催中です。

バヤケーラコンドイ

8月16日から9月30日まで、館内テードゥンギャラリーにて
バヤケーラ コンドイ(私たちのコンドイ浜)展を開催しています。
島民や竹富保育所の子どもたちが、コンドイ浜の情景を絵や写真で表現しています。

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島の暮らしを通じた、
コンドイ浜へのメッセージを感じ取っていただければと幸いに存じます。
多くの皆さまのご観覧を心よりお待ちしております。

2015年8月30日

台風15号の爪あと(その2)

お盆行事も終えた昨夕、
竹富公民館からの呼びかけにより世持御嶽の清掃を実施しました。
竹富島では、
お盆の期間は御嶽や神行事に関わる場所には行ってはいけない
と云われており、台風15号の後片付けはお盆あととなりました。

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一夜明けた今朝、
竹富公民館執行部は台風15号によって倒された
国仲御嶽のご神木への御礼と伐採の願いを行いました。

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供物は、御神酒・お米・塩のほかヌヌブダラを2組用意します。
これは、土地の神へ納めるものとご神木へのお礼分で、
米俵・反物・苧麻・小魚が供えられています。

ウブのご神木なので、男性は入って作業することができませんが、
神司を通じて許可をいただきましたので、
竹富公民館執行部は有志を募り、
9月13日から始まる結願祭までに倒木を移動させるよう手配しています。

(ta)

2015年8月29日

竹富島のお盆

旧暦の7月13日から15日にあたる8月26・27・28日の3日間、
竹富島ではお盆行事が行われました。
この3日間はグソー(あの世)から祖霊が戻り、私たちと共に過ごします。
夜になると、集落ごとで念仏踊り(ニンブチャー)を歌い踊り、
祖霊と一緒になって楽しいひと時を過ごします。

グソーから訪れたアンガマは、クバ笠と手ぬぐいで顔を隠した出で立ちで登場し、
地謡のメンバーに様々な民謡を歌うように伝え、
地謡はその要望に応えねばなりません。
そして、その歌の踊りを披露します。

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お盆の3日間は、
竹富島で過去に起こった不思議な出来事の話題で持ちきりになります。
アンガマの行事は勿論のことですが、
この「不思議な話」にこそ、
竹富島の文化の香りが漂い、こうした話題が尽きないこと。
ここに、“竹富島”らしさを感じます。

(ta)

2015年8月24日

台風15号の爪あと

非常に強い台風15号は、勢力を強め八重山地方を直撃しました。
定期船は22日から欠航し、通過後の本日も運航を取りやめています。

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大荒れとなった23日の集落内(東集落)

0823・ゆがふ館裏フクギ
ゆがふ館裏口のフクギも見事にへし折られました。
0823・大浜荘
東集落の売店のトタン屋根も落されました。
0823・マキ牧場
ゆがふ館周辺の牛舎もトタンが剥がされ半壊状態です。
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美崎御嶽のフクギもへし折られました。
kuninaka
国仲御嶽のウブのフクギも倒されました。大変残念です。

先日の台風13号同様、
台風15号は島に大きな傷あとを残していきました。
これから石垣島からの給水が止まり、断水するとの島内放送が流れました。
復旧のメドはまだ立ちません。

(ta)

2015年8月21日

七夕願い

昨日は旧暦の7月7日。
この日は旧盆の1週間前にあたり、
グソー(あの世)のご先祖に、お盆が1週間後に訪れることをお知らせする
ナンカショーロ(七日精霊)といいます。

夕刻の弥勒奉安殿では、今年初めてミルク神がお出ましになる
「七夕願い」が執り行われました。
七夕願いの神事は、ミルク神の衣装や小道具の虫干しのためと云われていますが、
定かではありません。

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七夕願いを執り終えると、
1週間後には集落ごとにショーロ(お盆)行事が行われます。
ショーロを終えると、
いよいよ祭事行事が集中する9月がやってきます。

(ta)

2015年8月16日

『ゆがふ館だより』発行いたしました。

『ゆがふ館だより』(平成27年8月15日 No.50)
発行いたしました。
今回の特集は「葉っぱのはなし」です。
館内にて配布いたしますので、どうぞお手に取ってください。

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合掌の木、フクギ(福木・フクギ属フクギ科)

2015年8月10日

御嶽の美しゃや

昨日ご紹介した台風13号による被害。
大勢の来島者を受け入れる竹富島は、
台風の影響がなくなると直ちに島内の清掃を始めます。
8日午後からは桟橋周辺の海藻を除去し、
8日夕刻には島民が集って世持御嶽を清掃し、
昨日は島内事業者が中心となってコンドイ浜の海藻を除去しました。

ついつい大勢の来島者が訪れる場所を清掃しがちなのですが、
昨日(9日)夕刻の国仲御嶽は、いつもの美しさを取り戻していました。

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竹富島の象徴である御嶽が美しいのは、
竹富島が本当に“美しい島”であることを示しています。

(ta)

2015年8月9日

台風13号の爪あと

大型で非常に強い台風13号は、8日未明に最接近し通過いたしました。
ここ数年、台風の直撃を免れてきた八重山地方。
今回の台風は久しぶりに“恐怖”を感じさせる威力でした。

島内ではケガ人はおらず、家屋倒壊などの甚大な被害はありませんでしたが、
強風によって、多くの樹木がなぎ倒されました。

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小城盛前の坂道も倒木によって不通。

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環状線東、ナーラサ道とカンナージ道入口の間の樹木が2本なぎ倒されました。

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ゆがふ館裏の外周道路も不通となっています。

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集落内の石垣も崩れました。

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花城御嶽の参道を塞ぐように樹木が倒れています。

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国仲御嶽の樹木1本は倒れ、もう1本はあやうく拝殿に倒れそうな状態でした。

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高潮の影響で、竹富東港、コンドイ浜には多くの海藻が打ち上げられています。
復旧には時間が必要です。

(ta)

2015年8月7日

休館のお知らせ

本日8/7、台風13号の影響により

竹富島ビジターセンターゆがふ館は終日休館いたします。

2015年8月5日

竹富島の豊年祭(その2)

昨日と今日の2日間、
竹富島では豊年祭(プイ・穂利)が執り行われています。

初日は、六山(ムーヤマ)の氏子たちが御嶽に集うオンプイ(御嶽穂利)で、
竹富公民館執行部および有志の参詣の儀式が行われます。

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花城御嶽の氏子たちのウブ入り

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竹富公民館執行部および有志による参詣(花城御嶽)

ムーヤマとは竹富島に渡来した6神のこと総称し
島に由来のある方々はムーヤマの氏子に属します。
ムーヤマの氏子たちが御嶽に集うのはナーキ祝いと豊年祭の2つの祭祀のみですが、
この2つの祭祀は、竹富島で執り行われる祭祀のなかでも
古来より伝えられる形式を残していると考えられています。

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豊年祭とナーキ祝いでは、
「ムチャネー」と呼ばれる米と粟と小豆を炊いて練った楕円形の供物と、
「シュナイ」というチョウメイソウ、アキノノゲシ、パパイヤ、モヤシなどの材料を味噌で和えた供物を捧げます。
ムチャネーの作り方は、竹富島最大の祭、種子取祭で作られるイイヤチとほぼ同じですが、イイヤチの場合、イイヤチダーという型枠に入れ形を整え、ムチャネーよりきめ細かく練り上げて上品につくります。
つまり、イイヤチはムチャネーが様々な文化や格式を取り入れて完成された食べ物と考えることができ、ムチャネーは種子取祭で執り行われる儀式より前からの供物であることが推測できます。

オンプイはそれぞれの御嶽によって進行が異なりますが、
共通していることは、
ムーヤマの御嶽と氏子を統括する責任者の家系である
トゥヌイムトゥ(殿居元)を中心として行われることです。
そのムーヤマを竹富公民館執行部および有志がそれぞれの御嶽を
参詣することによって祭祀をひとつにまとめていきます。

豊年祭2日目にあたるトゥヌイプイ(殿居元穂利)は、
神司と竹富公民館執行部がニーラン神石から竹富島の主たる拝所を参拝します。
トゥヌイプイでは、最高の聖地と云われる小底場(クックバー)を参拝します。
クックバーはトゥヌイプイと世迎い(ユーンカイ)の年に2回しかありません。

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ニーラン神石によるユーニンガイ

神司と竹富公民館執行部は、豊年祭2日間を通じて以下の拝所を参拝します。

オンプイ(豊年祭1日目)
・国仲御嶽  (園比屋武御嶽の神をお招きする。西塘大主が創建したと云われる)
・清明御嶽  (竹富島を創った2神が祀られている)
・西塘御嶽  (竹富島最大の偉人、西塘大主が祀られている)
≪有志との参詣・神司はそれぞれの御嶽へ》
・玻座間御嶽 (ムーヤマのひとつ。根原金殿を祀る)
・仲筋御嶽  (ムーヤマのひとつ。新志花重成殿を祀る)
・幸本御嶽  (ムーヤマのひとつ。幸本節瓦殿を祀る)
・久間原御嶽 (ムーヤマのひとつ。久間原発金殿を祀る)
・花城御嶽  (ムーヤマのひとつ。他金殿を祀る)
・波利若御嶽 (ムーヤマのひとつ。塩川殿を祀る)

トゥヌイプイ(豊年祭2日目)
・ニーラン  (ニーラスク・カネーラスクから渡来する神を祀る)
・幸本御嶽  
・小底場   (ハヤマワリハイタツの神が八重山中に穀物を配ったと云われる)
・真知御嶽  (霊感によって島に貢献したマートゥとフゾンの兄妹を祀る)
・清明御嶽

御嶽の参拝は祭祀の由来や歴史と密接に関わります。
儀式に近い形式をのこすオンプイ・トゥヌイプイの参拝を通じて、
八重山一円で執り行われる豊年祭と
竹富島の豊年祭とのかかわりを強く考えさせられました。

(ta)


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