November 26, 2010

お勧めの書籍

写真家・比嘉康雄没後10年にあたる今年、沖縄県立博物館・美術館にて
「母たちの神―比嘉康雄展」が開催中です。
このたび、その図録が送られてきました。
沖縄本島から遠い竹富島でも比嘉康雄氏の記録の一部を観ることができます。

比嘉氏は沖縄の島々の祭祀を記録し続けた方です。
その記録写真から、島で生きる人々、沖縄の暮らし、沖縄の今、そして人間の基礎を問いかけています。
ぜひ、ゆがふ館内でゆっくりとご覧ください。
また、お時間のある方は、沖縄県立博物館・美術館へ足をお運びください。

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*写真展開催期間が延長されています。
2010.11.2〜2011.1.10
詳しくは沖縄県立博物館・美術館へ
TEL 098-941-8200

投稿者 takidun : 10:29 AM

November 21, 2010

小さな生きものたち

雨がピタリと止んだ
十月祭の祈願が行われている
清明御嶽。

台風11号の突風で大きく傾いた
樹齢数百年のヤラボ(テリハボク)に目を向け、
木肌に触れてみると、
沢山の小さな生きものたちの姿を見ることができました。

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竹富島の人々が守り続けてきた
小さいけれど、とても大切な世界がここにもあります。

(ta)

 

投稿者 takidun : 09:15 AM

November 19, 2010

十月祭(高火の願い)

〜 火難、水難、荒風、大風に遭わせないでください。
   韮(ニラ)のように本も根も強くあらせてください。  〜

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竹富公民館執行部と神司による清明御嶽での祈願


防災祈願の祭でもある十月祭は、
別名、“高火の願い”とも云い、
旧暦10月の「みずのえ」の日取りで執り行います。

祭主の竹富公民館執行部と神司は、
真知御嶽、国仲御嶽、清明御嶽を参拝し、
自然災害や火災などの人災が起こらぬように祈願します。

十月祭では、
火を灯さない線香も供えます。
これには、
災い(火)を起こす(灯す)ことなく過ごせますように。
との願いが込められています。

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清明御嶽の祈願を終えたのち、
神司は、それぞれが所属する御嶽を参拝します。


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6人の島立ての神々が祀られる六山(ムーヤマ)のひとつ、花城御嶽


十月祭では、男性は立ち入ることを許されていない聖域で、
女性も年に僅か5回しか立ち入ることのできないウブ(神殿底)に入ります。


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花城御嶽のウブでの祈願

ウブ入りは、

 1.十 月 祭
 2.ナーキヨイ  (新暦12月頃:蒔いた種子の成育祈願)
 3.二 月 祭  (新暦 3月頃:蒔いた種子の成育祈願)
 4.四 月 祭  (新暦 5月頃:粟の初穂が無事に収穫できるよう祈願する)
 5.プ    イ  (新暦 7月中旬〜8月上旬頃:豊穣の恵みを感謝する) 
 
に行われ、
十月祭、二月祭、四月祭の際、
ウブでの祈願に差し出す供物は、神司が用意します。


ウブでの祈願後、
僅かばかりの供物を口にし、
拝殿に移動した氏子たちは、
あらためて供物をいただき、竹富島の安寧を願います。

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(ta)


投稿者 takidun : 04:43 PM

November 11, 2010

竹富島の沖縄県指定文化財

 国の指定・選定を9つ有する文化遺産の島、竹富島。
つい、国の指定ばかりに目が向きがちですが、
沖縄県から指定を受けている文化財も2件有しています。

いずれも竹富島出身で、
かつ竹富島最大の偉人として、『球陽』をはじめとする歴史書に名が記される
西塘大主(にしとう:1400年後半〜1550年頃)
と密接なかかわりを持っています。


1. 蔵元跡 (くらもとあと:昭和34年12月16日指定 当時は琉球政府指定文化財)

現在では「星砂浜」として大勢の観光客が訪れるカイジ浜。
その片隅にひっそりと蔵元跡の碑が佇み、
石垣が積まれ、蔵元の面影を残しています。。
蔵元(現在の支庁にあたる)が竹富島に設置されたのは、
通説では1524年と云われていますが、定かではありません。
その蔵元を竹富島に置いたのは、
琉球王(尚真王)から竹富大首里大屋子の官位を授かった
西塘大主です。

竹富大首里大屋子(たけとみうーしゅりうーやく)
とは、現在の支庁長にあたります。
つまり、琉球王国における八重山地域のトップとして、
八重山を統治します。

その後、立地上の問題から蔵元を石垣島に移し、その地で西塘大主も没しますが、
八重山における琉球王国最初の拠点として、竹富島に諸役人が集まっていたのです。

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因みにカイジ浜は、漢字では“皆治浜”とあてます。
総てを治める浜。そこがカイジ浜であったのでしょう。


2.西塘御嶽 (にしとうおん:昭和34年12月16日指定 当時は琉球政府指定文化財)

竹富島のコミュニティの中心である
竹富島まちなみ館の北に建立されている
西塘御嶽は、
西塘大主のお墓と伝えられており、
竹富島の神事には必ず参拝し、
大勢の島人が集う会合には西塘御嶽に出席者全員で祈願をするなど、
今もなお島人から敬愛されています。

西塘御嶽がいつ建立されたのかは定かではありませんが、
1550年、石垣島で逝去された西塘大主を慕う蔵元の諸役人の協議により、
郷里竹富島の旧屋敷に墓を造りそこへ改葬されたと云われています。
(出典:『西塘傳』 与那国善三・上勢頭亨共著 沖縄西塘会発行 1957年)

西塘大主の業績は、竹富島を代表する古謡
『しきた盆』にて謡われ、

西塘大主が竹富島に遺した最大の遺産、
「うつぐみ」の言葉は、
現在でも島人の拠りどころとして心に刻まれています。

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(ta)


投稿者 takidun : 03:59 PM

November 04, 2010

第33回テードゥンムニ大会

11月2日の夜、竹富小中学校PTA主催による
「第33回テードゥンムニ大会」
がまちなみ館にて開催されました!


テードゥンムニとは竹富島言葉のこと。
竹富島には、
「ムニバッキタ シマバッキ シマバッキタ ウヤバッキルン」
(言葉を忘れたら、島を忘れ 島を忘れたら、親を忘れる)
ということわざがあり、言葉を忘れないこと、伝えることの大切さを教えています。


沖縄県では2006年3月30日に、
毎年9月18日をシマクトゥバ(島言葉)の日として制定し、
地域独特の言葉を触れる機会を増やしていますが、
竹富島では、33年前からこうした活動を行っています。

また、ユネスコ(国連教育科学文化機関)では、
2009年に、世界の2500に及ぶ言語のうち消滅の危機にある言語に、
八重山語(八重山言葉)を与那国語などとともに
「重大な危険」の一つ下のランク「危険」にリストアップし、
八重山各地域の言語を総称して八重山語とみなし、
日本語の枠に収めずに独立した言語として認識し、
八重山に残されている言葉の消滅に警鐘を鳴らしています。


さて、この日は、
普段はなかなかお会いできないおじぃやおばぁも、
児童生徒のテードゥンムニを楽しみに足を運び、
100名以上集まった会場では、
“こんばんは”の挨拶が“クヤーナラー”に変わります。

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漢那憲吉学校長のテードゥンムニによる挨拶

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学校職員による寸劇 ムヌンガタイ(昔話)『金の鍬、銀の鍬』

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生徒による寸劇 『わらしべ長者』

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生徒による種子取祭奉納芸能 『世持狂言』

学校教職員はじめ全校児童生徒が発表する内容は、
作文の朗読や寸劇、種子取祭の呪狂言(ジーキョンギン)など様々。
ひとりひとりがテードゥムニを肌で感じます。

竹富小中学校長をはじめとする学校教職員のみなさま。
竹富小中学校PTAのみなさま。
テードゥンムニを悪戦苦闘しながら覚え、島人を盛り上げてくれた子供たち。

バナユー ヘーゴサラ サニサシ オーリティ  シカイト  ミーハイユー
(私たちを たいへん  楽しませてくれて   どうもありがとうございます。)

(ta)

投稿者 takidun : 12:01 PM

November 03, 2010

生物多様性国際締約国会議と竹富島

愛知県名古屋市で開催されていた
生物多様性国際締約国会議(COP10)は、
10月29日、「愛知ターゲット」「名古屋議定書」を採択して閉会いたしました。

「生物の多様性の保全」、
「持続可能な利用および遺伝資源の利用から生ずる利益の公平かつ衡平な分配」

の2点が条約加盟国193カ国によって主に話し合われましたが、
後者の利益配分を巡り先進国と途上国との意見の相違によって、
採択に至るまで協議は難航しましたが、最終的には全加盟国が合意に至りました。

ところで、
「遺伝資源の利用から生ずる利益の公平かつ衡平な分配」
とは一体どのような意味なのでしょうか。
採択された内容を要約すると以下の通りとなります。

 1. 動植物の遺伝資源(生物資源)の利用で生じた利益を公平に配分する。
 2. 遺伝資源と同様に、先住民の伝統的な知識も利益配分の対象とする。
 3. 遺伝資源の入手には、資源の提供国から事前の同意を得る。
 4. 多国間の利益配分の仕組みを検討する。
 5. 人の健康上の緊急事態に備えた病原体の入手に際しては、
   早急なアクセスと利益配分の実施に配慮する。
 6. 加盟国は企業や研究機関が入手した遺伝子資源を不正に利用していないかチェックする。

さらに、「愛知ターゲット」では、2020年までに保護区域を、陸域17%、海域10%に
拡大することが採択されています。


つい、遠い世界での話と考えがちなCOP10での議題ですが、
生物多様性の概念には、
「全ての生命形態とそれら相互の関係性、さらには文化の多様性をも含むものでなくてはならない」
と述べています。

つまり、文化の多様性も「生物多様性」の概念に含まれます。


竹富島には、先人から受け継いだ、
御嶽や祭事を大切にする島民性。
言葉やうた、芸能を育み、継承しようとする精神。
魚介類を乱獲から防ぐため、まちなみ保存地区を拡大してイノー、リーフを保護した行動力。
があります。


COP10で議論された概念。
竹富島ではこれらがしっかりと島を支えています。


(ta)

投稿者 takidun : 12:21 PM

November 02, 2010

敬老席の碑

 「敬老の日」は祝日法に基づき、
1964(昭和39)年に日本の祝日に定められ、
現在では長寿を祝う式典が全国各地で行われています。

それを遡ること41年前の1923(大正13)年、
竹富島では、
裕仁親王(昭和天皇)御成婚記念事業として敬老会を組織し、
長寿者の功績を感謝し慰安会を催します。

この慰安会は今年で87回を数え、
竹富島を挙げて、
数え年70歳以上の敬老会員を祝福しています。


敬老会を組織するほど長寿者を敬う島人の精神は、
清明御嶽の東にひっそりと佇む「敬老席」の碑に込められています。


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1919(大正8)年9月18日竣工、在郷軍人建設
と記されている敬老席の碑からは、

かつては清明御嶽で行われていた種子取祭の歴史と、
現在も島人に脈々と伝わる、“敬い”の精神を感じることができます。


(ta)

投稿者 takidun : 12:02 PM

November 01, 2010

ピカリャ〜来館!

10月30日に竹富町マスコットキャラクター ピカリャ〜が来館されました。
館内の古謡に興味津津のようで、ヘットホンで古謡を聴き竹富島を感じているようでした。
ゆがふ館のあとは島内のコンドイ浜へ遊びに出かけて行きました。

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またのご来館をお待ちしております!

投稿者 takidun : 04:35 PM